2035年、世界に100の「知能都市」が誕生する
予測:あと10年で、都市の「中心」が入れ替わる
2035年、世界の主要国には、データセンターを核とした新しいタイプの都市がおよそ100か所誕生している——これが今回の予測です。
大げさに聞こえるかもしれません。しかし、すでにその土台は静かに築かれ始めています。
これまでの都市の中心と、これから
20世紀、都市の中心には駅がありました。駅の周りに商業施設が集まり、オフィスが建ち、住宅地が広がる。これが都市発展の基本パターンでした。
しかしAI時代には、まったく別の中心が生まれます。
巨大データセンターです。
その周囲には発電所、変電所、通信網、保守企業、AI関連企業が集積し、データセンターを核とした新しい産業都市が形成されていきます。私はこれを「知能都市(Intelligence City)」と呼んでいます。
なぜ「100」という数字なのか
現在、大手クラウド事業者やAI企業による大規模データセンター投資は、北米・中東・アジアを中心に急速に拡大しています。1つのAI企業が数ギガワット級の電力を必要とする施設を複数計画している例も珍しくありません。
各国が電力インフラ・通信インフラ・土地供給の面で誘致競争に入っていることを踏まえると、10年というスパンで見た場合、世界全体で100前後の「知能都市」的な集積地が形成されるというのは、決して非現実的な数字ではありません。
知能都市で起きる3つの変化
1. 都市計画の主軸が「人の移動」から「知能の流れ」に変わる 道路や鉄道の設計だけでなく、高速通信網や送電網、エッジコンピューティングの配置が都市の競争力を左右するようになります。
2. 建築の主役が交代する 象徴的な建築物は、超高層オフィスビルから「止まらない建築」としてのデータセンターへ移っていきます。耐震性能や冗長化、冷却効率が設計の中心テーマになります。
3. 地域経済の評価軸が変わる 雇用人数という従来の指標だけでは、データセンター誘致の価値を測れなくなります。発電投資、送電網整備、保守サービスなど、波及効果を含めた新しい評価軸が必要になるでしょう。
この予測が意味すること
もし本当に2035年までに100の知能都市が生まれるなら、そこで働く人材、そこに投資する企業、そこに住む人々の暮らし方は、今とはまったく違うものになります。
この変化の入り口にあたる「データセンターはなぜ都市になるのか」という論点は、Substack「AI文明の生き方」でより詳しく論じています。これからのキャリア戦略や働き方を考えるうえでも、押さえておいて損はない視点です。
▶ データセンターは工場ではなく都市になる(Substack本編)
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